サステナブル・シーフード

MSC・ASCラベルは、「サステナブル・シーフード」の証です。未来にも魚を食べ続けていくことができるように、魚の獲り過ぎや、自然を傷つけない方法で獲られたMSC・ASCのラベルが付いた「サステナブル・シーフード」を選びませんか?

「サステナブル・シーフード」とは?

サステナブル(=持続可能)とは、ずっと未来にも続いていくということ。
将来もお魚を食べ続けていくことができるように、水産資源や環境に配慮し適切に管理された漁業で獲られた水産物、あるいは環境と社会への影響を最小限に抑えて育てられた水産物を「サステナブル・シーフード」といいます。

ラベル付き商品画像

●水産資源と環境に配慮した漁業で獲られた天然の水産物の証がMSCラベルで、
●環境と社会への影響を最小限にして育てられた養殖の水産物の証が、ASCラベルです。

ラベルのみ画像

ずっと魚を食べ続けていけるよう、わたしたちができる1つの方法が、このMSC及びASCラベルのついたサステナブル・シーフードを選ぶことです。
サステナブル・シーフードを積極的に選ぶことが、重要な海の資源を守ることにつながります。

SSWサイトバナースマホ用w450



国連SDGs(持続可能な開発目標)とサステナブル・シーフード

2015年に国連で採択された、経済・社会・環境面で持続可能な開発のための国際目標が「持続可能な開発目標(SDGs)」です。
持続可能な開発目標(SDGs)
2030年までの達成を めざす17の項目があり、14番目の目標「海の豊かさを守ろう」では、水産資源の保全が謳われています。MSC・ASCのエコラベル認証制度は、この目標14の達成に最も有効な方法の一つとされています。

目標14「海の豊かさを守ろう」

MSCとは?

「サステナブル・シーフード」は、大きく「天然」と「養殖」に分かれます。このうち「天然」によるものが、MSC(Marine Stewardship Council、海洋管理協議会)の認証を取得した漁業で獲られた水産物です。
MSCは1997年に設立された、将来の世代まで水産資源を残していくために、認証制度と水産エコラベルを通じて、持続可能で適切に管理された漁業の普及に努める国際非営利団体です。本部はイギリスのロンドンにあり、日本事務所は2007年に開設されました。

MSCラベル横

魚、貝、エビといった海の生き物は、世界中の多くの人々が生きていく上で必要不可欠なものです。こうした海の生き物は、自然に繁殖し、成長するスピード等を考えて適切な量を獲れば、いつまでも食べ続けることができます。
しかし、この「適切な量」を超えて獲り続ければ、海の生き物は減ってゆき、将来的に食べるのが難しくなってしまいます。また、魚を獲る際に、混獲や乱獲による他の魚種や生物への影響、及びその環境に配慮しなければ、豊かな海の生態系が壊れていってしまいます。
MSCは、豊かな海を守るために、持続可能で適切に管理された漁業の普及に取り組んでいます。

MSC図1

MSCの漁業認証は、3つの原則を用いて審査します。
  • 原則1:対象となる水産資源が豊富で、資源管理されている
  • 原則2:生態系におよぼす影響が最小限に保たれている
  • 原則3:法律や規則などに従って漁業が行われている

MSC「海のエコラベル」は、厳格なMSC認証規格を満たし、持続可能で適切な管理を行っているとして認証された漁業で獲られた水産品に付けられる証です。
消費者がこのラベルの付いた水産物を選ぶことによって、厳しい取り組みをしている漁業者を支えることにつながり、持続可能で適切に管理された漁業が広がることになります。

水産資源や海洋環境を守る漁業者が漁を続けることができれば、私たちはいつまでも水産物を食べることができるのです。

190723_MSC製品写真s
products_with_MSC_blue_label_Japan.jpg

2018年9月現在、日本国内でMSC漁業認証を取得しているのは、以下の3漁業・5魚種です。
  • 北海道漁業協同組合連合会:ホタテガイ漁業(2013年~)
  • 明豊漁業株式会社(宮城県塩釜市):カツオ・ビンナガ一本釣り漁業(2016年~)
  • 石原水産株式会社(静岡県焼津市):カツオ・ビンナガ一本釣り漁業(2019年~)
各漁業について、詳しくはこちらから

MSC認証漁業

ASCとは?

MSCのような天然の水産物だけでなく、養殖による水産物にも、MSCと同様に認証する仕組みがあります。養殖版海のエコラベルの「ASC(Aquaculture Stewardship Council:水産養殖管理協議会)」の認証制度です。
水産養殖管理協議会(ASC)は、WWF(世界自然保護基金)とIDH (オランダの持続可能な貿易を推進する団体)の支援のもと、2010年に設立された、独立した国際的な非営利団体です。
ASCラベル横
「養殖」によるシーフードは、人間が地球上で利用している食料の生産システムの中で、最も成長が著しく、世界の水産物のおよそ半分を占めるほどになっています。

ASC Graph

しかし、こうした養殖水産業には、海洋環境の悪化、餌となる天然魚の過剰利用、養殖魚の逃避による生態系の攪乱など、環境に悪影響を及ぼすケースが少なくありません。
  • 養殖場建設による自然環境の破壊
  • 水質や海洋環境の汚染
  • 薬物の過剰投与
  • エサとなる生物(天然資源の魚などを含む)の過剰利用
  • 養殖された魚が病害虫を自然界に持ち込む
  • 養殖場から逃げ出した個体が外来生物として生態系に影響を及ぼす
さらに、劣悪な労働環境のもとで、こうした養殖業が行なわれているケースも指摘されており、社会的な問題になっています。

ASCの認証制度は、環境に大きな負担をかけず、地域社会にも配慮した養殖業を「認証」し、「責任ある養殖水産物」であることが一目でわかるよう、エコラベルを貼付して、マーケットや生活者に届けるものです。

2019年9月現在、ASC認証の対象となっている魚介類は、サケ、ブリ・スギ類、淡水マス、シーバス・タイ・オオニベ類、ヒラメ、熱帯魚類、ティラピア、パンガシウス、二枚貝(カキ、ホタテ、アサリ、ムール貝)、アワビ、 エビ、海藻の12魚種です。

日本においてASC認証取得された養殖場は62ありますが、ここ2年の取得養殖場は以下の通りです。
  • 2019年7月、マルハニチロ株式会社の連結⼦会社である有限会社奄美養⿂が、カンパチの養殖において世界初のASC認証取得。
  • 2019年4月、宮城県漁協石巻地区支所、石巻東部支所、石巻湾支所の3支所がASC認証を取得し、国内第2位の生産を誇る宮城県の過半数を超える量が認証のカキとなる。
  • 2018年4月、マルハニチログループのアクアファーム(大分県)がブリASC認証を取得。
  • 2019年6月、鹿児島県東町漁協の養殖場がブリ認証を取得。

日本において2019年9月現在、CoC認証取得企業は131にも上り、約200の商品が登録されています。

ASC03.jpg

CoC認証とは?

MSC認証・ASC認証を取得した漁業者・養殖業者による認証水産物が「海のエコラベル」を付けて消費者のもとに届くためには、もう一つ必要な認証があります。それがCoC認証です。
水産物の流通・加工の過程では、認証水産物と、そうでない水産物が混じってしまう可能性があります。
こうした非認証の水産物の混入を防ぐため、製品がたどってきた経路を遡ることができるようトレーサビリティを確保するしくみが、CoC認証です。
CoCはChain of Custody の略で「加工・流通過程の管理」を意味します。

店頭に並ぶMSCとASC認証製品 

MSCやASCの認証を取得した漁業者・養殖業者によるシーフードが消費者の元に届くまでは、流通・加工などいくつかの過程を経ることがほとんどですが、この部分で認証されていないシーフードが混じってしまう可能性があります。そうすると、製品にラベルを貼る意味がなくなってしまいますね。
こうした非認証のシーフードの混入を防ぐため、製品がたどってきた経路を遡ることができるようにトレーサビリティを確保するしくみが、CoC認証なのです。CoCはChain of Custody の略で英語で「加工・流通過程の管理」を意味します。
MSC2つの認証
審査を経てCoC認証を取得した流通・加工・小売店は、サプライチェーンにおいて認証水産物を非認証水産物と区別して管理することが求められます。

MSC認証・ASC認証の水産物が製品となるまでの過程で、CoC認証を取得していない業者を経た場合は、MSCやASCのエコラベルを付けて販売することができません。
「海のエコラベル」を付けたシーフードは、こうして厳しく管理されているのです。

MSC認証・ASC認証を取得している日本国内の漁業・養殖場

MSC漁業認証を取得している漁業


北海道漁業協同組合連合会:ホタテガイ漁業

北海道ホタテガイ垂下
【認証取得年:2013年】
年間水揚量約30~40万トン(原貝ベース)を誇る、日本最大規模の漁業で、日本の天然漁獲量の7~8%を占めています。この漁業によるホタテガイは、日本国内だけでなく、ヨーロッパや米国などに輸出されています。操業海域は、道南部の内浦湾(噴火湾)・サロマ湖、同東部の根室海峡沿岸部を含むオホーツク海水域です。

参考ページ:MSCプレスリリース「北海道漁業協同組合連合会のホタテガイ漁業がMSC認証を取得」


明豊漁業株式会社(宮城県塩釜市):カツオ・ビンナガ一本釣り漁業

明豊漁業の一本釣り
【認証取得年:2016年】
拠点は宮城県塩釜市。親会社である水産加工会社の(株)明豊が、東日本大震災後に原料のカツオの入手に難航したのを機に、操業開始した漁業。震災での経験から水産物の持続可能性を視野に入れ、環境への負担が少ない伝統的な一本釣り漁法で漁獲を行っています。

参考ページ:明豊漁業ストーリー「宮城の明豊漁業 震災から生まれた一本釣り漁業」


石原水産株式会社(静岡県焼津市):カツオ・ビンナガ一本釣り漁業

第8永盛丸(写真提供:株式会社永盛丸)
【認証取得年:2019年】
焼津港を本拠地に1964年に創業された石原水産は、カツオやマグロなどを原料とした刺身やたたき、その他嗜好品などの水産製品の製造・販売事業を50年以上にわたって展開しています。同社と契約する遠洋一本釣り漁船の第8永盛丸は、カツオとビンナガマグロを、太平洋の日本近海とミクロネシア近海で漁獲しています。

参考ページ:MSCプレスリリース「焼津の石原水産が、一本釣りのカツオとビンナガで 国際的なサステナブル認証のMSC漁業認証を取得」



ASC認証を取得している養殖場


有限会社奄美養魚(マルハニチロ株式会社の連結子会社)

奄美漁業

【認証取得年:2019年】
マルハニチロ株式会社の連結子会社である有限会社奄美養魚(所在地:鹿児島県大島郡瀬戸内町)が、2019年7月25日付で、カンパチの養殖においてASC認証を取得しました。今回、カンパチにおけるASC認証の取得は、第1号、世界初となります。昨年(2018年4月)にマルハニチロの子会社、アクアファーム(大分県佐伯市上浦)においてブリの認証を取得しているのでグループとしては2つ目の養殖場となります。養殖場はマルハニチロの監督の下、奄美養魚によって管理されている。 奄美養魚は1977年に設立された。本店ではマグロ2万尾、カンパチ20万尾を養殖している。当地域は冬 の最低水温が20℃以上と温暖であり、潮通しがいいいため、水質は概ね良好で、養殖に適した地となっている。 養殖されたカンパチは、マルハニチロの他のグループ会社の加工場まで運搬され、加工される。マルハニチロでは「責任ある養殖」によって生産されたASC認証商品の取扱い拡大に取り組んでおり、今後さらなる飼料の改善・環境への配慮を行うことで、持続的でよりおいしい水産物の提供を進めています。

東町漁業協同組合

【認証取得年:2019年】
2019年6月18日にブリを生産する漁協組合としては初のASC認証を取得しました。東町漁業協同組合は昭和24年に設立された。正組合員数は約370、准組合員数は約250である。組合全体でのブリの生産尾数は年間約230万尾である。1尾4.5kg程度のサイズまで育て、出荷する。 組合が管轄するブリ漁場は大きくまとめて一つの海域であり、一漁場と考える。この中に、細かく区分分けされた漁業区画が全部で32区画ある。 今回ASCの対象となる生簀は2台であり、2生産者が1台ずつ管理している。2018年9月1日から5年間の漁業権が付与されている。モジャコはそれぞれ約8000尾 ずつから飼育を開始し、1年余りから1年半で出荷する。出荷サイズは4.5kgが目標であり、季節により3 ~5kg程度の幅で変動する。

宮城県漁協石巻地区支所、石巻東部支所、石巻湾支所

【認証取得年:2019年】
2019年4月に宮城県漁協石巻地区支所、石巻東部支所、石巻湾支所の3支所がASC認証を取得し、国内第2位の生産を誇る宮城県の過半数を超える量が認証のカキとなりました。

株式会社ユーグレナ

【認証取得年:2019年】
2019年1月, 株式会社ユーグレナが八重山殖産株式会社と沖縄県石垣島で生産する、微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)とヤエヤマクロレラが「ASC-MSC 海藻(藻類)認証」を世界で初めて取得た。「ASC-MSC海藻(藻類)認証」は、それまでMSC認証、ASC認証ともに対象外だった海藻(藻類)の持続可能で環境に配慮した栽培を認証するために、ASCとMSCが2018年3月に初の共同策定基準として定めた認証です。微細藻類ユーグレナは、植物と動物の両方の特徴を持ち、ビタミン類やミネラルなど豊富な種類の栄養素をバランス良く含む藻の一種です。ヤエヤマクロレラは、八重山殖産が手がけている、石垣島で採取したクロレラ株です。植物と同じく光合成をして成長します。代表商品は健康食品、サプリ、化粧品などですがジェット燃料の開発も進めている。

アクアファーム(マルハニチログループ)

【認証取得年:2018年】
2018年4月、マルハニチログループのアクアファーム(大分県)がブリASC認証を取得。

グローバル・オーシャン・ワークス(GOW)と福山養殖

【認証取得年:2017年】
養殖場は鹿児島県錦江湾に位置し、錦江湾全体と比較すると非常に限られた面積を占めている。認証を取得しているのはグローバル・オーシャン・ワークスの協力の下で管理されている福山養殖のブリ養殖場 である。ブリのモジャコの受け入れから、育成、水揚げ、加工場への搬送までが含まれる。養殖場は福山養殖によって運営されている。グローバル・オーシャン・ワークスは福山養殖をサポートしており、またグローバル・オーシャン・ワークスの持つ工場で養殖されたブリを加工している。この工場は別途COC認証を取得している。 福山養殖は1953年に設立された。現在社長1人、従業員2人の計3人で管理されている。福山養殖 は霧島市福山町では唯一の養殖業者である。そのため水質は概ね良好である。福山養殖では区 画漁業権により合計最大20生簀での生産が認められているが、現在は合計11生簀を使用している。

黒瀬水産

【認証取得年:2017年】
日本水産株式会社の連結子会社である黒瀬水産株式会社が、2017年12月16日付で、世界で初めてブリのASC認証を取得しました。また、黒瀬水産では、ASC認証の養殖魚を出荷するため、2017年11月30日付で同社の加工場についてCoC認証も取得しました。宮崎県の串間養殖場と延岡養殖場漁場また、鹿児島県 内之浦養殖場の3つの養殖場で認証を取得しています。正方形の生け簀を使用しており、生け簀は、海面下数メートルのところに留まるように設計されている。給餌などのため浮遊タンクに 空気を充填することによって持ち上げられる。 魚の大きさに応じて、2種類のサイズのスチールネットといくつかのサイズのナイロンネットが使用されている。 魚は生け簀あたり約5,000匹おさめられ、収 穫まで約2年間養殖される。 収穫の体重は3.5~5kgである。黒瀬は、年間約8000トンのブリを生産しています。

宮城県漁協志津川支所戸倉


ASC戸倉カキ養殖
【認証取得年:2016年】
2016年3月、宮城県漁業共同組合志津川支所の戸倉事務所が手掛けるカキ 養殖が、日本で初めてのASCの漁業認証を取得。認証取得後、数年経過して の報告によると:
  • 生産密度の見直し飼育時期の短縮
  • 品質向上に伴う価格の向上
  • 生産者としての意識の変化
  • 研究機関との連携
  • 労働条件の向上と労働時間の短縮
  • 若い世代が生産現場に増加

(2019年9月現在)